2024年05月16日
新しく買うならオールド?モダン?新作?違いとそれぞれの特徴をご紹介!
皆様、こんにちは。
以前、オールド、モダンの違いについて少し書いたのですが今回は、
Sakamoto Violinsから、バイオリン選びの際に気になるオールド、モダン、そして新作バイオリンの違いについて、詳しくご紹介いたします。
これからバイオリンを新しく購入される方々に、それぞれのタイプがどのような特徴を持ち、どんな場面でおすすめされるのかを解説していきます。
バイオリンの分類:オールド、モダン、新作とは?
バイオリンは製作された時期によって大きく三つに分類されます。
それぞれに独自の魅力と特性があります。
それぞれの定義と基本的な特徴
- オールドバイオリン:
1600年頃から1800年代半ばに作られたバイオリンで、ストラディバリウスやグァルネリなどの有名な製作家による銘器が含まれます。
- モダンバイオリン:
1800年代中盤から1950年頃までに作られたもので、プレッセンダ以降の時代を指します。
- 新作バイオリン:
2000年以降に製作されたもので、現存する製作家による楽器がこれに該当します。
新作バイオリンの魅力と選ぶメリット
新作バイオリンは多くの演奏家に選ばれる理由があります。
手が届きやすい価格で高品質な楽器を手に入れることができる点は大きな魅力ですが、それ以外にも様々な利点が存在します。
新作の利点
- 最新の技術と材料:
新作バイオリンは、最新の製作技術と良質な材料を使用して製作されています。
これにより、バイオリンの耐久性が向上し、環境変化に強い楽器が完成します。
また、新しい技術を駆使した製作方法は、一貫した品質と信頼性を提供します。
- カスタマイズの可能性:
新作バイオリンは、製作者が現存しているため、演奏者のニーズに合わせたカスタマイズが可能です。
特定の音色や演奏スタイルに最適化した楽器をオーダーメイドで製作してもらうことができます。
- 価格と使いやすさ:
オールドバイオリンに比べて新作バイオリンははるかに手頃な価格で提供されています。
これにより、プロの演奏家だけでなく、アマチュアや学生にも購入の機会が広がっています。
- 偽物のリスクが低い:
新作バイオリンは製作者から直接購入することが多く、また製作家が提供する証明書が付いてくるため、偽物を購入するリスクが非常に低くなります。
- 音の成熟: 新作バイオリンは使い込むほどに音が成熟し、豊かになる特性があります。
初めは硬めの音かもしれませんが、時間とともに柔らかく、響き豊かな音色に変化していきます。
- メンテナンスの容易さ:
新しい材料と技術で作られているため、新作バイオリンはメンテナンスが容易です。
湿度や温度変化に強く、頻繁な調整や修理が必要なオールドバイオリンと比べて、日々のお手入れが簡単です。
オールドバイオリンの独特の魅力
オールドバイオリンは、その歴史的価値と比類ない音色で、世界中のヴァイオリニストやコレクターから絶大な評価を受けています。
これらの楽器は数百年にわたる音楽の歴史を体現しており、その魅力は単なる演奏道具を超えた芸術品としての価値を持ちます。
時を超えた音色の美しさ
- 熟成された音:
オールドバイオリンの最大の魅力の一つは、長い年月を経て熟成されたその音色です。
木材が自然に乾燥し続けることで、より豊かで暖かみのある音が生まれます。
この独特の音は、新しい楽器では真似ることができない深みと複雑さを持っています。
- シルキーで柔らかい音:
オールドバイオリンから発せられる音は、しばしばシルキーで柔らかく表現されます。
これは、古い木材特有の微細な振動によって生み出されるもので、聴く人の心を引き込む力があります。
見た目の美しさと芸術性
- ビロードのようなニス:
多くのオールドバイオリンは、時間を経ることでニスの質感がビロードのように変化します。
この独特の輝きは、楽器の美観を際立たせ、舞台上での視覚的な魅力を高めます。
- 個性的なデザインと工芸技術:
各オールドバイオリンには、製作された時代と製作者の個性が反映されています。
これらの楽器は単なる音響器具ではなく、その時代の工芸技術の粋を集めた芸術作品です。
投資価値と収集家への魅力
- 価値の増大:
オールドバイオリンは時間とともにその価値が増す傾向にあります。
特に良質のものや有名な製作家によるものは、投資としても非常に魅力的です。
- 限定された存在:
製作されてから数百年が経過してもなお良好な状態を保つオールドバイオリンは非常に限られています。
その稀少性が、コレクターや演奏家にとってさらなる魅力となっています。
オールドバイオリンは、ただ演奏するだけでなく、その存在自体が音楽と歴史の深いつながりを示しています。
これらの楽器を手にすることは、過去の巨匠たちと現代の演奏家を繋ぐ時間の架け橋とも言えるでしょう。
そのため、オールドバイオリンは単に美しい音を奏でるだけでなく、音楽の長い伝統の一部として、演奏者にインスピレーションを与え続けています。
モダンバイオリンのバランスの良さ:典型的な特徴とその価値
モダンバイオリンは、19世紀中頃から20世紀半ばにかけて製作された楽器で、伝統的な製法と現代の革新が融合されています。
この時期には、バイオリン製作技術も大きく進化し、多くの改良が加えられました。
その結果、モダンバイオリンはバランスのとれた音質と演奏性を持つと評価されています。
音質のバランス
モダンバイオリンは、オールドバイオリンの持つ温かみと新作バイオリンの持つ明るさを併せ持ちます。
これにより、幅広い音楽ジャンルに対応可能な汎用性の高さがあります。
特に中音域の豊かさが際立ち、深みのある音色が演奏者から高く評価されています。
構造の安定性
モダンバイオリンの製作においては、材料選びから乾燥方法、組み立て技術に至るまで、科学的なアプローチが取り入れられました。
このため、楽器としての安定性が高く、長期間にわたって品質を維持しやすいのが特徴です。
また、湿度や温度変化に対する耐性も向上しており、日常的なメンテナンスがしやすい点もプロ奏者には魅力的です。
視覚的な魅力
モダンバイオリンは、見た目にも美しさがあります。
ニスの質感や木目の選定に優れたものが多く、時間が経過するにつれてさらに良い風合いを帯びます。
これはコレクターの間でも価値があるとされ、視覚的にも楽しめる一因となっています。
モダン・オールドは冒険 新作は堅実
モダンやオールドバイオリンには確かにロマンティックな魅力がありますが、これらの楽器はしばしば高嶺の花と見なされています。
高額な価格帯とその歴史的価値は、多くの音楽家にとっては憧れの存在であり続けています。
しかし、すべてのオールドやモダン楽器が投資に値するわけではありません。
特にイタリア以外の国々で作られたものには、質が低く形状が不十分なものも多く、購入後に後悔するケースも少なくありません。
ただし、フランス製の楽器はこうした中でも例外的に優れており、イタリアの楽器と比較しても遜色なく、価格も比較的手頃です。
そのため、フランス製のバイオリンは、質の高さとコストパフォーマンスのバランスが取れた選択肢として注目されています。
一方で、新作のイタリア製バイオリンは、長期的な価値としての魅力があります。
新作ながらも、伝統的な製法に基づいて丁寧に作られているため、音質はもちろんのこと、美術品としての価値も高く評価されています。
新作イタリア製バイオリンは、将来的に売却を考えた際にも良い価格がつきやすいというメリットがあります。
さらに、所有するだけでなく、他人に自慢できる一品となるでしょう。
ドイツ製やフランス製の新作バイオリンを選ぶ際には、注意が必要です。
これらの楽器も素晴らしいものが存在しますが、イタリア製に比べて将来的な価値や市場での評価が異なることがあります。
音質が非常に優れている、または特定の有名な作家によるものでない限り、リスクが伴うことを認識しておくことが重要です。
最終的に、バイオリンを選ぶ際は、その音色の美しさ、演奏性、購入後の価値、そして個人の感情的なつながりを考慮に入れることが必要です。
一生ものの楽器を選ぶにあたっては、これらの要素を総合的に評価し、最善の選択を行うことが望まれます。
Sakamoto Violinsで見つける、あなたに最適なバイオリン
Sakamoto Violinsはイタリアに工房を構え、伝統的なストラディバリの1710年代の型を基にしながらも、デザイン設計を一から見直し、独自のオリジナルデザインを採用しています。当工房では、演奏者の音の好みに応じて選べる2つのタイプのバイオリンをご提供しており、どちらも最高の音質と演奏体験をお約束します。
お客様の演奏スタイルや音楽への期待に合わせて、最適な楽器をお選びいただけます。
気になりましたらフォームよりお気軽にご連絡ください!
バイオリン一つ一つに込められた職人の情熱と技術を感じながら、あなたの音楽生活に最適なバイオリンを見つけてください。
↓よろしければ下記サイトも合わせてご覧ください↓