2024年02月28日
ヴァイオリンに使われる木材 それぞれの素材の選定理由
皆様、こんにちは。
今日は、ヴァイオリンの魂とも言える木材についてその選定理由と私たちのこだわりに焦点を当ててお話しします。
ヴァイオリン製作において、素材選びはその楽器の響きを大きく左右します。
特に表板に使われるスプルースと裏板に用いられるメイプルには、それぞれに重要な役割があります。
スプルース:表板の選び方
表板には「スプルース」が用いられることが多いです。
この木材は、軽さと高い強度、そして適度な柔らかさを兼ね備えており、優れた振動板となります。
その細かく平行に通った木目は、張りのある音色を生み出します。特に、北イタリアアルプスのVal di Fiemme地方で採れるスプルースは、そのバランスの良さから高い評価を受けています。当社では、年輪の間隔が一定で、なるべく細かい木目のスプルースを厳選しています。
メイプル:裏板の美と機能
裏板、側板、そしてネックには、主に「メイプル」が使用されます。
この木材は、適度な硬さと美しい木目が特徴で、表板の振動を効果的に支えます。
バルカン半島で採れるメイプルは、その密度と硬さ、虎杢の美しさで知られています。
乾燥:品質を左右する重要なプロセス
バイオリン製作において、木材はしっかりと乾燥されている必要があります。
当工房では、少なくとも10年以上の時間をかけて、自然乾燥させた木材を使用しています。
この長期間の乾燥により、木材の安定性が保たれ、優れた音質が生まれます。
Sakamoto Violinsの選定基準
私たちは、ヴァイオリンの素材選びにおいて、最高の品質を追求しています。特に、私たちの選定基準は、楽器の音色、耐久性、そして美しさを最大限に引き出すためのものです。以下は、当社の選定基準の詳細です。
木材の品質には非常に厳しい基準を設けています。
特に表板に使用されているVal di Fiemme地方のスプルースは、ギターやピアノの天板などにも使用されており木材の密度や硬度しなりのバランスが絶妙で楽器の材料として良質なクオリティーが保証されています。
更にそこから、選定基準として年輪の幅がなるべく一定のもの、間隔が広すぎず狭めのものを選びます。
ヴァイオリン製作は、単なる技術を超えた芸術です。私たちSakamoto Violinsは、音楽家の皆様に最高の演奏体験を提供するため、素材選びから製作過程に至るまで、こだわり続けています。ご質問やお問い合わせがあれば、お気軽にご連絡ください。ありがとうございました。
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